こんにちは、辰川です。
不動産の売買では、契約時や決済時に何百万、何千万円というお金が動きます。
そのため、売主買主といった当事者は、都度その場に立会い、必要書類に押印することが求められます。
でも、契約から決済までの間で、売主買主いずれかが遠隔地にいて時間的余裕がなかったり、
病気や怪我でどうしても立ち会うことができない場合もあり得ます。
そんなときは、契約や決済は可能なのでしょうか?
実際、相手方の勤務先から休みをとり、取引の場に臨もうと予定しているときは、
改めてスケジュールの変更ができなかったりします。
そんなときは、本人が不在であっても委任状を作成して取引をすすめることよくあります。
その場合は、委任状で対応することになります。
ところで委任状と言えば、本人に代わって第三者に権限を委任するためのもの。
例えば、売主が取引に立ち会えない場合はどうなるのか?
そんなときは、売主の実印を委任状に押印し、印鑑登録証明書を添付します。
とくに所有権移転の際には、司法書士宛の委任状も必要となります。
ところで、万が一にも委任状が偽造であれば大変です。
そんなことにならないよう、残金決済を行う前に、司法書士は委任者(売主本人)と面談し、
委任の意思確認を必ず行います。
さらに本人の代わりに立ち会う人物(受任者)は、本人確認のために運転免許証・健康保険証のコピーを求められます。
慎重のうえにも慎重に、ということですね。
一方、買主のほうは基本的には認印でOKということになっています。
従って、買主が代理人に委任するときは、委任状に押す印鑑は認印でかまいません。
もちろん、実印を押しても問題はないということです。
いかがでしたか?
代理人に正当な権利を行使してもらうためには、きちんとした手順を踏むことが必要なのです。
不動産を売却する際、本人が出れないときはぜひ参考にしてくださいね。
それではまた。