こんにちは、辰川です。
今はどの家庭も、テーブルとイス、ベッド中心の生活様式となっているので、
「和室はいらない」という考えの人がいます。
その一方で、最近は、畳の良さを再認識して、和室志向の人も増えています。
ただ、ふだんから和室に慣れ親しんでいないせいで、
「あの家は敷居が高い」という、ことわざを知っていても、
実際の敷居がどの部分を指すのか知らない人もいます。
そこで今回は、和室の敷居や鴨居、長押についてお話しします。
まずは、敷居(しきい)
敷居とは、引き戸やフスマなどの建具をはめ込むために、
開口部の下部に取り付けられた水平材のこと。
当然、部材には強度と滑りやすさが求められます。
しかし、すべりにくい場合は、蝋を塗ったり、専用のシールテープを貼ったり、
専用のスプレーで滑りをよくすることも可能です。
次に、鴨居(かもい)
鴨居とは、引き戸やフスマなど建具を滑らせるために、
開口部の上部として取り付けられる横木のこと。
言わば、下部に取り付ける敷居と対になっています。
ただし、敷居に比べると溝は深くなります。
さらに、長押(なげし)
長押は、鴨居を隠す化粧板のことです。
現代人にとっては、ハンガーを引っかける場所というほうがピンと来るかもしれませんね。
ところで、最近の和室は、鴨居はあっても長押はないというケースが増えています。
その理由として、長押を撤去すると一気に和室感が薄まるからです。
今どきのマンションや、和室をリビングに隣接させたような間取りには、鴨居を無くして、
和室感を薄めたほうが好都合であったりするのです。
その反面、本格的な和室を欲しい場合は、長押を外せない箇所といえますね。
それではまた。