こんにちは、辰川です。
通常の不動産仲介では、
売却を依頼された不動産業者(A社)と、
購入の仲介を依頼された業者(B社)の間で
契約に向けて話が進みます。
●両手仲介と片手仲介の違い
売主買主の条件がまとまり、無事に契約が成立すると、
売主はA社に、そして買主はB社にそれぞれ仲介手数料を
支払うことになります。
これを、仲介業者は「片手仲介」と呼びます。
これに対して、「両手仲介」があります。
「両手仲介」とは、1つの不動産業者(A社)が売却の依頼を受けながら、
購入者も自社で探すことをいいます。
これが首尾よくいくと、売主・買主双方から
仲介手数料を受け取ることができますよね。
片手仲介における仲介手数料は、
正規手数料(物件価格の3%+6万円)ですから
両手仲介となると、その倍額の「6%+12万円」。
物件価格にもよりますが、受け取る仲介手数料は大変な額です。
これを1社で独り占めするのですから、業者にとって願ったり叶ったり。
● なぜ両手仲介がいけないのか
両手仲介のすべてが、悪いわけではありません。
いち早く情報公開したうえでの、両手仲介であれば、
売主買主にとって喜ばしいことだからです。
ところが、
両手仲介で問題になるのは、売却の依頼を受けた業者が
その情報をいつまで経っても公開しないことにあります。
これを『囲い込み』といいます。
要するに、自社だけで情報を囲い込むわけですね。
目的は、最初から両手数料狙いですから、
レインズ登録(=情報公開)は行いません。
売主の手前、やむなくレインズ登録する場合でも
他社から情報の請求に対しては「商談中である」とか、
いろいろ理由を付けて案内させないことがあります。
そうなると、買い手を抱える他社に
情報がいかないわけですから、
何も知らない売主は早期売却の機会を失います。
売却を急ぐ売主には、まったく迷惑な話です。
ところで、両手仲介を目的とした「囲い込み」は
以前より減ったとはいえ、まだまだです。
消費者のためにも、
早く健全な不動産市場になってほしいものです。
それではまた。
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