こんにちは、辰川です。
新築の木造住宅に入居して1年もしないうちに、クロス(壁紙)が天井や
コーナーの継ぎ目などで切れたり、めくれたりすることがあります。
こんな状態をみて、「新築なのにどうして?」「手抜き工事では?」
「もっと酷くなったらどうしよう」と不安になるものですね。
では、新築住宅で
こんなことが起こるのは欠陥なのでしょうか?
実は、木造住宅の場合はよくあることで、家の欠陥などではありません。
なぜなら、木造住宅は完成後も動いているからです。
柱や梁に使われる木は、家が完成してからも、乾燥したり、
湿ったりして多少なりとも収縮し続けます。
部屋からは見えないところで、柱や梁などの構造体が動けば、
それにつられて下地などボード類も一緒に動きます。
そうすると当然、、部屋のクロスも継ぎ目の部分で切れてしまうのです。
こんな話をすると、昔だったら新築でこんなことは起きなかったという、
反論があったりします。
確かに、今から20?30年前の家であれば、クロスに使われている接着剤も強力だったので、
下地が動いたくらいでで簡単に切れることはありませんでした。
しかし、現在の新築住宅はシックハウス対策の意味合いもあり、
体に悪影響を及ぼさない、クロスには接着力の弱い接着剤が使われています。
そのために、木が乾燥収縮して下地のボードが動くと、
クロスも簡単に切れてしまうのです。
従って、木造の新築住宅では、完成後1?2年程度の間は、
クロスが切れても欠陥ではありません。
木造住宅の乾燥収縮も2年以内に収まりますから、クロスの補修については、
家を建てた住宅会社の2年目の無料点検時に、問題箇所をまとめて対応してもらうとよいです。
それではまた。