こんにちは、辰川です。
土地にあまり予算をかけ過ぎると、肝心の建物が建たなくなります。
前回は、予算内で土地が出て来ないとき、
台形や三角形といった、変形地であれば人気がない分、
安く手に入るという話でした。
ところで、人気がないといえば、旗竿地があります。
旗竿地とはちょうど、旗竿のような形状の土地のこと。
つまり、道路に面する間口が狭く、肝心の家を建てる部分が、
敷地のずっと奥のほうにある土地ですね。
変形地の代表選手かもしれません。
ただし、狭いといっても前の道路とは2メートル以上接しているので、
建築も、問題なく許可が下ります。
大阪や奈良など、もともと家が建て込んでいたエリアでは、旗竿地はよく見かけます。
道路よりも奥のほうで家が建っているので、すぐにわかります。
そんな旗竿地ですが、間口が3メートルもあれば、
駐車スペースと、玄関までの通路部分が確保できます。
旗竿地は安価なので、駅前など便利な立地に、こうした土地が売りに出されていれば、
大いに検討の余地はあります。
ところで、旗竿地は周囲が家で囲まれていることが多く、陽当たりがよくなかったりします。
しかし、こうしたデメリットも、天窓を採り入れるなど、設計が上手ければクリアできことが多いです。
ところで、旗竿地に対して、「袋地」(ふくろじ)とよばれる土地があります。
旗状地と似ていますが、大きな違いがあります。
それは、袋地は周囲を他人の土地に囲まれており、公の道路に出ることができないのです。
だから、袋地のことを、無道路地ともいいます。
こうした土地の所有者は、公の道路に出るために他人の土地を通行できる権利である、
囲繞地通行権(いにょうちつうこうけん)を持っているものです。
ただし袋地は、道路と直接接していないために将来、近隣と
境界確定でにて紛争になる可能性もあります。
これが旗状地と違って、あまりお勧めない理由です。
それではまた。