こんにちは、辰川です。
前回に引き続き、中古のリフォーム済み物件の話です。
今回は、不動産業者が売主となる中古物件について。
さて、売主が業者となる中古物件とはどのようなものかというと、
早急に売却を希望する個人から買い取った物件か、
あるい裁判所の競売で手に入れた物件のどちらかになります。
買い取りであれば相場の7割程度、競売であればそれ以下の価格になりますが、
ただ買ったままの状態で再販されることはほとんどありません。
まず、経年変化などで傷んだ箇所はリフォームを行い、
不動産売買の市場に流通させることになります。
ですから、売り出し価格は、
買取価格+リフォーム代+利益を合わせたものになります。
ところで、業者が売主となる中古物件には、
いくつかのメリットがあります。
・1つ目は、2年間の瑕疵担保責任が付いていること
瑕疵(かし)とは欠陥のことですが、買主は引渡後2年以内に発見した瑕疵については、
売主に修復を求めることができます。
ただし修復するにしても、あくまで使える状態に戻すということであり、
設備全般を新品する義務はありません。
・2つ目は、個人が売主の場合と違い、買い手の手付金が些少でも契約できる可能がある
ふつう不動産の売買では、手付金は物件価格の5?10%を求められることが多いですが、
全ての買い手がそこまで自己資金を持ち合わせていないこともあります。
そんな場合でも、売主である業者は手付金の多寡で、
契約しないということはあまり聞いたことがありません。
・3つ目は値引きが通り易い
不動産業者が売主の場合、在庫を抱えるよりは1件でも早く売却し、
次の物件の仕入れを考えているものです。
従って、個人の売主と違い、値引き交渉には比較的、応じてくれたりします。
ところで、リフォームされた物件の中には、中古とはいいながら、
新築と見間違えるほどに綺麗な物件もありますよね。
これは、不動産を買い取っては販売する不動産業者が、
中古物件のどこを直せば見栄えがよくなるかを知っているからといえます。
逆に言えば、見た目の豪華さに騙されないように注意も
必要ということかもしれませんね。
そのほか、最近、大阪や奈良、京都などでは、
中古住宅の不動産価値を高めたうえで、再販される物件も出てきました。
こうした住宅は、リノベーション物件と呼んだりします。
具体的には、単なる表面的なリフォームではなく、構造面も含めた間取りの変更や、
水周り設備を一新するなど本格的なものになります。
もちろん、ここまで付加価値を持たせるのですから、中古物件といえども高めの販売価格になります。
逆に言えば、余程、今のユーザーの嗜好をとらえたリフォームを行わないと、
そっぽを向かれる可能性もあります。
その意味では、売主側のセンスが問われるといえますね。
いかがでしたか?
業者売主の物件は2年間の瑕疵担保付きであることを考えると納得もできます。
あとは、販売価格と、仕上がりが自分の好みに合っているかどうかです。
あなたが中古住宅を探しているのでしたら、ぜに参考にしてくださいね。
次回はリフォーム済み物件の注意点について。
それではまた。